余談。

しかし、一人でゼロから積み上げて終わりという状況では科学の方法論もあまり役に立たない。孤独な気持ちで一人作り上げて行くしかない。
芸術や芸能などの分野で珍重されるような「感性」は「一人でゼロから積み上げて終わり」のものだと思われている。少なくともメディア上の演出ではそのように扱われている。でも感性を磨くには、意図的にせよ偶発的にせよ、先人の業績を学ばないとならないのだ。「ああ、あなたの創意工夫は既に先人が通った道だよ」と言われたくなければ。
もちろん、使えるところをすべて盗んだ上でなら先人を批判しようと悪し様に罵ろうと構わない(品の悪さを除けば)。今までの革新的芸術のほとんどはそのような経緯を経て生まれてきたのだから。