読書日記

斎藤美奈子『文壇アイドル論』ISBN:4000246135の続き
皮肉や揶揄という手法がどうも苦手だ。
文体や表現が面白いというわけでもない。内容も論者に感情移入した読者*1以外にとっては意味がない。そして何より、ものを云う際に弱者を騙る品性がxxx、大嫌いだ。
それで内容の話に移ると。他の批評をまとめているのだから仕方ないが、作家評としては既視感が強くあまり面白くない*2。それと同時に「作家論」評としてはまとまりがない。結局、単行本とするにはやや弱いのではないかという印象が残った。
この本自体がワイドショーのコメンテーター的手法になっているのは問題がないのかな。とりあえず、「痛快」とか帯に書いてあるだけで陰鬱とした気分になる。

*1:最近は信者と呼ぶみたい。

*2:田中康夫論は興味深かった。