ゲーム

よく考えれば絶対に勝てるものはゲームではなくパズルである。もちろん、勝てることも負けることもあれば良いというものでもない。全く考えないでも勝率が変わらないものはゲームではなく運試しである。
ゲームのゲームらしさは両者の中間にあるのではないかと思う。パズル的な側面と運試し的な側面とが絡み合うところが面白さではないか。

例えば、ストリート・ファイター2のような対戦格闘ゲームを挙げてみよう。飛び込み攻撃がヒットした後にコンボを決めるというのは自分の入力が正確であるかだけによって決まる。これは非常にパズル的な側面が強い。飛び込むか飛び道具を放つかといった選択は相手がどのように反応するかによって決まる。このような駆け引きは運試しの側面が強い。どちらも単体では詰まらないものだが、組み合わせによって面白さが生まれる。
例えば、将棋や囲碁を挙げてみよう。これらは局面に関する情報は全て明らかになっている。究極的には全ての手を読むことによって勝敗は明らかになるだろう。このような側面から見ればパズルである。もちろん、現在のスーパー・コンピュータを使っても全ての手を読むことは出来ない。そのため、経験則を用いて局面を評価し、最も有利な局面を目指して進行することになる。この経験則の部分がパズル的ではないために将棋や囲碁はゲームとして成立している。*1

    • 続きは後で書く。

*1:先日、チェッカーが完全に解かれたというニュースがあった。その瞬間にチェッカーはゲームからパズルへ移行したのかもしれない。