「ライトノベル」という語の不適切
http://d.hatena.ne.jp/a-park/20090412/p1の話。
「ライトノベル」という語は名が体を現していない。だから通じないのも当然だろう。この問題は見慣れた語同士を組み合わせた合成語の場合に顕著なのではないか。
具体的に。
義務教育卒業程度の教養があれば「ライト」と「ノベル」は理解できるだろう。「ライト」は「灯り」「軽い」「権利」「右」などの意味があり、誤解する余地はあるものの当惑するほどでもない。「ノベル」は文脈上「述べる」と誤解することはないと思う。
問題は「ライト」と「ノベル」を組み合わせた意味が忖度できないことにある。
- 灯り小説
- たぶん、バックライトが付いて暗いところでも読めるのだろう。なんて便利!
- 軽い小説
- たぶん、片手で読めるくらい軽い小説なのだろう。なんて文庫!
- 権利小説
- たぶん、法律や人権に関する小説なのだろう。なんて『華氏451』!
- 右翼小説
- たぶん、保守的な思想に基づいた小説なのだろう。なんて……該当者が多すぎだ!
ネタ切れしつつ話を進める。
これは幾つかの選択肢が想定できるからこそ「通じない」のではないだろうか。あまりにも新奇な語なら聞き流される。新奇ではないが意味が判らないからこそ「通じない」。