読書日記

『エンディミオンの覚醒』ダン・シモンズ

後半が早足になってしまった点は残念。かといって丁寧に書いたらもう一冊増えてしまうだろうし、難しいところだな。 見所は「世界の行く末よりもアイネイアーのことを気にしてしまう」というエンディミオンの性質だろう。旅の最中にこの性質を強調しておくこ…

『デスノート1〜7巻』大場つぐみ 小畑健

面白いと薦められたので読んでみた。もちろん、薦めた当人から借りて、である。 確かに面白いのだけど、違和感も少々ある。例えば、この展開に対して連載期間が1年9ヶ月というのは長すぎやしないかとか、「取引」というルールは無い方が緊迫感があるのでは…

『エンディミオン』ダン・シモンズ

まだ読み途中。今のところ『ハイペリオン』よりも構成が簡潔で良し悪し。

『いきなり誰かが襲ってきたら?』黒木昭雄

内容は題名通り、何時犯罪に巻き込まれるか判らないという不安を煽りつつ、対策を紹介する本。でも、対策を講じたところで駄目なものは駄目だと潔い。 警察OBの著者自身が警察の頼りなさを認めている辺りも良心的かも。

『暗黒館の殺人(上・下)』綾辻行人著

長すぎる。正確に言い直せば、冗長すぎるということなのだろう。「――」「……」の多用もあるし、心中語の多用もあるし、()で括られたフォントの違う部分もあるし、というわけで雰囲気のためにする表現が多すぎる。

『重力から逃れて』ダン・シモンズ著

『夜更けのエントロピー』ダン・シモンズ著

『白昼蟲』黒田研二著

余剰に満ちたミステリ。作中で起こるのはごく小さな事件(そうは言っても殺人事件だ)だが、背景に極めて大きな物語(そうは言っても個人的なものだ)が現れる。通底音はメランコリー。

『亡都七事件』物集高音著

『ハイペリオンの没落』ダン・シモンズ著

つくづく凝った構成だなぁという印象。何故に日本の小説には「構成の妙」というものが欠けているのか、なんて益体も無い疑問が浮かぶ。

『ハイペリオン』ダン・シモンズ著

『失楽の街』篠田真由美著

にちゃんねらー桜井京介。

『約束された場所で』村上春樹著

『play』山口雅也著

『バンビの剥製』鈴木清剛著

『断絶への航海』ジェイムズ・P・ホーガン著

『日本文学盛衰史』高橋源一郎著

『さよならダイノサウルス』ロバート・J・ソウヤー著

時間線もののSFで、恐竜モチーフで、……ということで求心力には事欠かない。しかし、本編はそれだけでなく大きな伏線の消化の仕方も良い。

高田崇史著『QED ~ventus~ 鎌倉の闇』ISBN:4061823841

京極夏彦著『百器徒然袋 風』ISBN:4061823795

村上春樹著『蛍・納屋を焼く・その他の短編』ISBN:4101001332

William Gibson著/浅倉久志訳『フューチャーマチック』ISBN:4047913456

筒井康隆著『ロートレック荘事件』ISBN:410314520X

笙野頼子著『金毘羅』ISBN:4087747204

乾くるみ『リピート』ISBN:4163233504

十ヵ月前の世界へ記憶を持ったままタイムスリップ出来るとの誘い。あなたならどうする? 何せタイムスリップどころか時間逆行(『匣の中』)まで書いたことのある作家なのだから、何周もの「リピート」を繰り返す中から推理を進めるような複雑怪奇なものを予…

氷川透『密室ロジック』ISBN:4061823108

会議室の死体×衆人環視の現場=究極の不可能犯罪要するに視線の密室の一変種である。単純化してしまえば「証言を総合すると廊下の両端は常に誰かが見ていたらしい。だったら犯人はどこから脱出したんだ?」という作品。 分量の三割程度を推理に費やす辺りは…

Gene Rodman Wolfe著/柳下毅一郎訳『ケルベロス第五の首』ISBN:4336045666

「我」の物語を少しずつずらしながら繰り返す、そんな小説。 第一話「ケルベロス第五の首」 まずはぼく/弟の類似と相違が描かれる。ミスター・ミリオンは、教師としてぼく/弟を対等に扱うことによって、両者の差異を強化している。そして、両者の「我」は…

Connie Willis著/大森望訳『航路(下)』ISBN:4789724395

Connie Willis著/大森望訳『航路(上)』ISBN:4789719332

笙野頼子著『片付けない作家と西の天狗』ISBN:4309016405